南條工房 x JIL SANDER おりんチャーム
創業200年余り、仏具の「おりん」や祇園祭の鉦を手がけてきた老舗「南條工房」。この協業では、同社のシリーズ「LinNe-Chibi」の技術とJIL SANDERの「タングル」バッグに着想を得た組紐が一体となって、最新コレクションのカラーを纏って、おりんチャーム5種が生まれました。この作品は、工房が独自で編み出した配合により硬さを増した合金「佐波理（さはり）」を用い、薪をつかう伝統の鋳造技法によって、すべて手作業で作られます。その澄んだ響きと美しい余韻は、究極の音色を長年追求し続ける、南條工房の歴史と技術の結晶といえます。組紐には正絹唐打を使用。結び目は、相生結び、二重叶結び、おだまきと、それぞれご縁結びや願いを叶える想いが込められています。この作品は、京の心を描く調べの逸品です。
印染工房スギシタx JIL SANDER 手ぬぐい
1936年創業、「印を染めて日本の心を届ける」を信条に、神社仏閣や祭などに携わり、家紋や印を「幕・のぼり・旗」、「半纏・法被」、「風呂敷・手ぬぐい」に染めてきた印染の匠、「スギシタ」。この協業では、JIL SANDERのアーカイヴプリント、「カリフォルニアのサンセット」「アメリカンヴィンテージ」そして、この企画のために特別にデザインされた「ワイルドフラワー」を精巧に再現した手ぬぐい3種が生まれました。手ぬぐいは、江戸時代から、日除けや防寒具としてのかぶりもの、帯、埃除け、マスク、入浴時の体拭き、履物の切れた鼻緒代わりにするなど、生活必需品として広く普及しました。本作は最上級の手ぬぐい素材「特岡」を用い、伝統に基づき両端を縫わない仕様にすることで機能性を高めています。最新のテクノロジーを使用した精密なプリントと伝統的な後処理の手法をとることで、耐久性のある鮮やかな色彩を実現しています。この作品は、京の誇りを描く暮らしの逸品です。
宮脇賣扇庵 × JIL SANDER 布扇子
文政6年（1823年）創業、京扇子の老舗として200年以上にわたり雅の美と伝統を継承してきた「宮脇賣扇庵」。この協業では、JIL SANDERのアーカイブに保管されている貴重な生地を使用した布扇子3種が生まれました。美しい扇子は、職人が長年培ってきた経験と磨き上げられた技、高度な集中力によって実現されます。その軽やかな手触り、開いたときの優美な曲線、閉じたときの優雅な佇まい、滑らかな開閉は、用と美が調和した完璧な機能美であり、揺るぎない品格を宿しています。京都の扇子職人達による繊細な手作業と専心が、一点一点の作品に命を吹き込んでいるのです。房には、繊細な絹糸を1920本贅沢に使用し、淡路結びのモチーフが永久の願いを表します。この作品は、京の雅を描く嗜みの逸品です。
染司よしおか × JIL SANDER 植物染ハンカチ
創業200年余り、京都・伏見の豊かな水に恵まれた地で日本古来の色を染め継いできた染織工房「染司よしおか」。この協業では、植物染めの麻ハンカチセット4種が生まれました。化学染料を一切使わずにおこなう植物染は、紫根や藍、紅花、茜などの根や葉、花から、時間をかけて抽出・発酵させて染液を作る伝統的な染色方法です。自然に寄り添い、温度や湿度、植物の状態に応じて技を使い分け、何度も重ね染めと水洗いを行うことで、自然がもたらす深い色合いを引きだします。本作は、平安時代の貴族が嗜んだ色彩美学「かさねの色目」に着想を得ています。春「桜のかさね」、夏「竜胆のかさね」、秋「落栗色のかさね」、冬「鈍色のかさね」と、日本独自の四季を映すような美しい色調が、静けさと気品を纏い、日常をそっと彩ります。この作品は、京の洒落を描く情緒の逸品です。
